本記事想定者
- 大学院進学は内部と外部どっちがいいんだろう。。。
- 大学院の内部進学と外部進学の違いやメリット・デメリットが知りたい。
本記事はこういったお悩みを解決します。
学部4年生です。進学を考えているけど、内部進学と外部進学って実際何が違うの?
両者ともにメリット・デメリットがあるよ。僕は内部進学をしたから、僕の経験談を話していきましょう。
この記事では、内部進学と外部進学それぞれのメリット・デメリットを丁寧に解説し、あなたにとって最適な選択をするためのヒントをご紹介します。
– この記事を書いている人–
こつ ( X:@kotsublog )
- バイオ系大学修士卒
- 現職:研究職
- 社会人1年目
【実体験】僕は大学院に内部進学しました。
まず経験談ですが、僕は大学院に内部進学しました。理由は大きく3点です。
- 理由1. 大学院卒後に就職
- 理由2. 大学時代と同じ研究の継続
- 理由3. 大学附属のキャリアセンターが魅力的
理由1. 大学院卒後に就職する予定だったから
博士過程は進まず、就職を決断していたのが1つの理由。これは2.の理由にもつながりますが、院で就職する場合、外部進学だと研究期間として費やせるのは丸2年です。
- 外部進学:修士研究期間:2年
- 内部進学:修士研究期間:~3年 (学部の研究期間を含む)
研究スキルを身につけられるという観点では大きな差はありませんが、研究成果という観点で見れば、内部進学の方がメリットに感じました。
理由2. 大学時代と同じ研究の継続
内部進学だと、4年時に取り組んだ研究を継続して行える可能性が非常に高いです。これはすごく魅力的なことです。
長期で同じ研究を取り組める魅力
- データ量が多くなる
- 論文化も望める
- 就活でのエピソードが増える
理由3. 大学附属のキャリアセンターが魅力的
僕の大学にはキャリアセンターが付属していました。大学によっては付属していない場合も多いので、これは魅力の一つでした。
とはいえ、今はエージェントやSNSを通じたコンサルなどアドバイスをもらえる機会はたくさん作れるので、上記2つの補填的な魅力にはなります。
大学院に内部進学するメリット
ここまで実体験を話してきましたが、改めてそのほかの内部進学のメリットも含め解説していきます。
メリット1. 研究の継続性がある
内部進学の最大の魅力は、これまでの研究テーマをそのまま深めることができる点です。
特に、研究が進行している段階や、テーマにまだ多くの課題が残っている場合には、内部進学で研究を継続することで一貫した成果を出せる可能性が高くなります。また、研究室や設備にも既に慣れているため、余計な時間をかけずに研究に集中できる点も大きなメリットです。
メリット2. 入試の負担が少ない
内部進学には推薦制度が適用される場合が多く、試験の一部が免除されたり、評価基準が緩和されたりすることがあります。
これにより、通常の受験勉強に費やす時間と労力を研究や自己研鑽に回すことができ、効率的な進学が可能となります。内部進学を選ぶことで、他の進学準備に比べて精神的・体力的な負担を軽減できるのは大きなメリットです。
僕も推薦を利用しての進学でした。これにより研究期間をしっかりと確保できたので個人的に良い選択だったと感じています。
メリット3. 既存の人間関係を活かせる
内部進学では、学部時代からの指導教授や研究仲間と引き続き関わりを持つことができます。
研究上のアドバイスを得やすいだけでなく、すでに築かれた信頼関係があるため、協力体制が整いやすいです。また、教員や研究室のメンバーと親しい環境にあるため、情報収集や問題解決がスムーズに進むのも内部進学の魅力です。
大学院に内部進学のデメリットと克服法
内部進学には安心感がある一方で、新たな環境に挑戦できないというデメリットもあります。以下では、内部進学がもたらす可能性のある課題と、その対処法について詳しく解説します。
デメリット1. 新しい経験が得られにくい
内部進学では、慣れ親しんだ環境にいるため、研究の進行がスムーズである反面、新しい視点や方法論を学ぶ機会が限られる可能性があります。特に、大学ごとに設備や研究アプローチに違いがあるため、同じ大学にとどまることで自分の研究が広がりにくいと感じる方もいるでしょう。
しかし、内部進学を選んだ場合でも、外部の研究者や他大学の研究発表を積極的に参考にすることで、新しい視点を取り入れることができます。
デメリット2. 客観的な視点を失いやすい
同じ指導教員や研究仲間の中で研究を続けることで、自分の研究に対する批判的・客観的な視点が欠けてしまう場合があります。こうした課題に対しては、他分野や異なる大学の研究者と交流を持ち、自分の研究を多角的に見つめることが重要です。また、学会やセミナーへの積極的な参加も、他者の意見を吸収する良い機会になります。
大学院 ”内部” 進学のメリット・デメリット
大学院に外部進学のメリット
外部進学は、新たな環境での研究活動が可能となり、自分の成長を加速させるチャンスがあります。以下では、外部進学がもたらす具体的なメリットを詳しく見ていきます。
メリット1. 新しい研究環境での活動
外部進学は、異なる設備や研究アプローチを持つ大学院で学ぶ機会を提供してくれます。
特に、自分の研究テーマがその大学の得意分野と合致している場合、新たな技術や設備を活用することで研究の質を向上させることができます。また、新たな環境での研究により、自分のスキルの幅を広げ、柔軟性や適応力も高められます。
メリット2. 多様な人脈を築ける
外部進学は、異なる大学や研究機関の教員や学生と新たな関係を築く絶好の機会です。
これにより、自分の専門分野にとどまらず、幅広い視野を持つことができ、将来のキャリア形成にも有益です。共同研究や新たな発表の機会が増えることも期待でき、学問の枠を超えた人脈形成が可能になります。
メリット3. 新たな分野への挑戦
外部進学は、より興味のある分野や評価の高い分野に特化した大学院への進学を可能にします。
これにより、自分の研究内容をさらに充実させることができ、学びの深さや意欲が高まります。特に、異なる分野への挑戦を検討している方には、外部進学が最適な選択となるでしょう。
大学院に外部進学のデメリットと対策
外部進学には、新しい環境に適応するまでの時間や入試対策といった課題がありますが、事前の対策で乗り越えることが可能です。
デメリット1. 新しい環境への適応が必要
外部進学では、新しい指導教員との信頼関係を一から構築しなければならず、初めのうちは不安や緊張を感じることがあります。
こうした状況に対しては、事前に進学先の大学や研究室の雰囲気、研究内容についてリサーチを行い、入学後の戸惑いを少しでも減らすことが効果的です。また、指導教員と積極的にコミュニケーションを図り、信頼関係を築く努力も必要です。
デメリット2. 入試準備にかかる負担
外部進学では、受験準備に多くの時間を割く必要があります。進学を希望する大学院の試験日程や必要な科目を確認し、早期に対策を始めることが重要です。
また、進学先に関する情報収集を積極的に行い、効率的に対策を進めましょう。進学に必要なスキルや知識を計画的に学び、無駄のない準備を心がけることが大切です。
大学院進学における自分に合った進学先の選び方
内部進学と外部進学のそれぞれの特徴を理解した上で、最適な進学先を選ぶことが重要です。以下のステップで、自分に最も適した選択を見つけましょう。
1. 研究テーマと将来のキャリアを考慮する
まずは自分の研究テーマと将来のキャリアプランを明確にしましょう。研究の継続性や人間関係を重視する場合は内部進学、新しい分野や人脈を求める場合は外部進学が適しています。
2. 自分の性格や適応力も検討する
内部進学は安定した環境を好む方に向いており、外部進学は新しい環境で挑戦したい方に適しています。大切なのはあなた自身が環境に適応していくこと。ご自身の性格や適応力もしっかり検討しましょう。
3. 進学先のリサーチを行う
内部進学、外部進学のいずれを選ぶにしても、進学先の大学院や研究室についての情報をできる限り集めておくことが大切です。特に外部進学の場合は、指導教授の研究分野や研究室の雰囲気、設備の充実度、過去の研究成果などについてリサーチし、進学後にギャップを感じることがないよう準備しましょう。また、OBやOGの話を聞くことで、より具体的なイメージが湧きやすくなります。
4. 自身の学業と生活のバランスも考慮する
大学院生活は研究が中心となりますが、生活の安定も重要です。進学後の居住環境や生活費の負担についても考慮し、自分の経済状況や生活リズムに合う進学先を選ぶことが、ストレスなく学業に専念するための大切なポイントです。たとえば、外部進学で遠方の大学院に進む場合には、引っ越しや生活環境の変化が学業にどのように影響を与えるかを考えておく必要があります。
まとめ:自分にとって最適な進学先を選ぼう
内部進学と外部進学、それぞれに異なる利点と課題がありますが、最終的には自分の目指すキャリアと学びたい内容に応じて選択することが最も大切です。
内部進学は慣れた環境で継続して研究に集中できる一方で、外部進学は新しい経験や視野を広げる機会を提供してくれます。自分の将来像と照らし合わせながら、じっくりと時間をかけて最適な進学先を見つけましょう。