理系大学院進学はやめるべき?メリット・デメリットを徹底比較!【院卒が解説】

本記事想定者

  • 理系の大学院進学はやめたほうがいいのか?
  • 大学院に進学することのメリット・デメリットを知りたい。
  • 進学することで生じるリスクや後悔につながる要素を知りたい。

本記事はこういったお悩みを解決します。

結論として、大学院進学を『やめたほうがいい』かは一概に言えません。個人的にしっかり判断し決断することが後悔ない選択になります。

だけど理系の大学院進学のメリット・デメリットがわからない…。何で判断すればいいの?

本記事ではそんな方向けに、大学院進学した僕から判断基準について開設していきます。

本記事の内容

大学院進学を『やめとけ』と言われる理由とその実態や「大学院に進学することのメリット・デメリット」、進学以外の選択肢について詳しく解説します。

この記事を書いている人

こつ ( X:@kotsublog )

  • バイオ系大学修士卒
  • 現職:研究職
  • 社会人1年目
目次

理系大学院進学は本当にやめたほうがいいのか?

結論、理系の大学院進学をやめたほうが良いかは人によります。経験上、下記項目「1.⇨2.⇨・・・⇨6.」の順に考えていくと判断しやすいです。

あくまで個人的なアドバイスですが、まずざっくり「1.研究への興味度」は高いのか、仕事にしていけるのか、を考慮してみましょう。

理系大学院進学のデメリットとは?

  • ①: 就職のタイミングが2年遅くなる
  • ②: 研究に没頭することで視野が狭くなるリスク
  • ③: 経済的負担と時間のコスト

①: 就職のタイミングが2年遅くなる

結論、大学院に進学すると2年就職が遅れます

「早く社会に出たい」「自分にとって “学ぶ << 実践” 」こういった思いが強い方は、大学院進学はデメリットになるでしょう。

大学院生は研究に専念する時間が多く、就職活動のタイミングが遅れることは事実。2年とギャップから学部卒と院卒では就活の進め方は異なってきます。

傾向として、大学院進学者は就活では専門性を評価し即戦力として活躍することが期待されます。一方、学部卒の方は成長意欲やポテンシャルが重要視されることが多いように感じます。

進学を決める前に、就職市場や自身のキャリアプランをしっかりと見極めることが重要。学部の時点で企業と接触できるチャンスを逃さないために、インターンシップや企業とのネットワーキングを通じて、進学前にある程度のキャリアプランを立てることとがおすすめです。

※メモ:ここに「インターン系・カウンセリング系アフィリ」

②: 研究に没頭することで視野が狭くなるリスク

大学院進学によって、特定の研究に没頭しすぎると、他の分野やキャリアの選択肢に目を向ける余裕がなくなるリスクがあります。

大学院では研究に多くの時間を費やすため、研究分野に限られた知識やスキルの習得に集中しがちです。その結果、幅広い視野でキャリアを考える時間や余裕が不足し、他の選択肢を見逃してしまうことが起こり得ます。

即ち、研究だけにフォーカスしてしまうことはキャリアの幅を狭める可能性があります。

就活など今後において、専門性のみならず社会的スキルやビジネス知識は必須です。進学を選択する際は、アルバイトやインターンシップ、学会などを通じてやビジネス知識の習得や社会的スキル向上につとめることが大切になってきます。

研究活動に集中するだけでなく、インターンシップやボランティア活動、他分野の勉強などを通じて、研究以外のスキルも磨くことをお勧めします。補足記事「大学院生のキャリア選択肢を広げる方法」(内部リンク)では、研究と並行してキャリアを築くための方法を紹介しています。

③: 経済的負担と時間のコスト

理系大学院進学には、経済的負担が大きく、さらに時間的コストもかかります

大学院に進学するためには、学費や生活費の他、研究に費やす時間のコストも考慮する必要があります。多くの大学院生はアルバイトをしながら生活費を賄いますが、研究との両立が難しく、経済的な負担がさらに増すことが一般的です。また、卒業後の収入開始が遅れるため、学部卒に比べて早期キャリア形成が遅れる可能性があります。

文部科学省のデータによれば、理系の大学院生は学費や研究費に年間約50万円以上を支出することが多く、経済的に大きな負担となります。また、2年~5年の研究生活が必要なため、その間の収入機会も失われることになります。

進学前に経済面での計画を立て、奨学金の活用やアルバイトなどでの収入源を確保することが重要です。さらに、卒業後のキャリアを見据え、経済的負担と時間のコストを天秤にかけ、バランスを取りながら進学を判断することが大切です。

補足記事「大学院進学のための経済計画の立て方」(内部リンク)

理系大学院進学のメリットも見逃せない

理系大学院進学のメリット【経験談】

  • ①: 研究を通じたキャリアパスの広がり
  • ②: 高度な研究スキルがキャリアの武器になる
  • ③: 学生期間延長によりやりたいことが自由にできる最後のタイミング

理系大学院に進学することで、専門分野の知識とスキルをさらに深化させることができます。これにより、就職市場での競争力が高まり、より高度な職務に挑戦するチャンスが広がります。

大学院では、学部で学んだ基礎知識をもとに、特定の分野での研究を深めることができます。研究室での活動や論文の執筆を通じて、 問題解決能力”“データ解析” のスキルを身につけることができ、企業でのプロジェクトマネジメントや技術的な役割に適応しやすくなります。

例えば、化学やバイオ分野の大学院卒業生は、企業の研究開発部門で重要な役割を果たすことが多く、製品の開発や新技術の発展に貢献しています。また、大学院での専門的な研究成果が企業にとって貴重なアセットとなることもあります。

大学院進学を考える際には、専門知識をどのようにキャリアに活かすかを計画的に考えることが重要です。

補足記事「理系大学院卒が就職で得られるメリット」(内部リンク)

①: 研究を通じたキャリアパスの広がり

大学院での研究活動を通じて、さまざまなキャリアパスが広がる可能性があります。特に、研究者や専門職、さらに学術分野だけでなく、企業の技術職や開発職などでも需要が高まっています。

大学院での研究経験は、論理的思考力や問題解決能力を養うため、さまざまな業界で高く評価されます。さらに、研究成果を通じて業界との繋がりができることも多く、新しいキャリアの選択肢を広げることができます。

例えば、大学院での研究を通じて特定の企業と共同研究を行った学生がその企業から就職オファーを受けるケース、学会やカンファレンスでの発表が評価され研究者としてのキャリアを積む道も広がります。

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②: 高度な研究スキルがキャリアの武器になる

理系大学院で培われる高度な研究スキルは、将来的にキャリアの強力な武器となります。これにより、専門的な分野での高いポジションを狙うことができます。

特に技術革新が進む現代において、データ解析や実験デザイン、問題解決能力は多くの企業で求められるスキルです。これらのスキルは、大学院での研究活動を通じて習得でき、企業でのリーダーシップを発揮する際に役立ちます。

実際に僕は研究現場で働いていますが、大学院生活で培った研究スキルを発揮できる場面がたくさんあるなと痛感しています。

③: 学生期間延長によりやりたいことが自由にできる最後のタイミング

事実、2年間の学生生活が延長されます。社会に出る前の最後の自由時間となるでしょう。

  • 恋愛
  • 学生旅行
  • 自動車免許取得
  • インターンシップ(長期)
  • アルバイト(リゾートバイトなど)

など、まとまった時間の確保が必要なもの、かつ学生時代にしか経験できないものことをこなせる最後の期間にすることができます。

僕は大学院生活を通して、恋愛やアルバイト、またブログやWebライターなど副業にも挑戦しました。

こちらの ” Kotsu Blog ” は大学生時代に開設したブログでもあります。

》ブログ開設したい方はこちら

就職活動とのバランスをどう取るか?

【前提】学部卒と大学院卒の就職市場の違い

学部卒と大学院卒の就職市場では、求められるスキルや役割が異なり、それぞれの選択には明確な違いがあります。どちらが有利かは、目指す職種や業界によって変わります。

求められる能力の違い

  • 学部卒:幅広い基礎知識と実務経験、ポテンシャル
  • 大学院卒:専門的な知識、研究スキル

例えば、製造業では学部卒が技術職として活躍する場面が多い一方、大学院卒はR&D(研究開発)部門での求人が増えています。また、ITやエンジニアリングの分野では、学部卒でも実務経験や技術力が重視され、大学院卒でなくても十分なキャリアが築けます。

学部卒のメリットと就職のしやすさ

学部卒での就職は、早期に社会に出ることができ、特に一般的な企業や技術職ではスムーズな就職が可能です。幅広い分野で採用が進んでいるため、選択肢も多いです。

学部卒の就職は、社会経験を早く積むことができるという点が大きなメリット。即戦力として求められる企業が多く、就職活動の選択肢が幅広いことも特徴です。

大学院卒の就職市場の現状

大学院卒の就職市場では、専門知識や研究スキルが求められる分野でのニーズが高く、特にR&Dや技術職での需要が顕著です。しかし、企業によっては過剰な資格と見なされることもあるため、進学の目的を明確にすることが重要です。

大学院卒は、特定分野での高度な専門知識や研究成果が強みとなるため、研究職や技術開発職での採用が進んでいます。一方、一般職や管理職では学部卒と競合する場面も多く、必ずしも大学院卒が有利とは限りません。

例えば、化学やバイオテクノロジー分野では、大学院卒の知識が求められる研究開発職が多いですが、営業職や一般職では学部卒との競争が激しくなる傾向があります。企業によっては、研究の深さよりも実務経験を重視することも少なくありません。

大学院卒として就職する場合、専門分野でのキャリアを目指すのか、一般職でも活躍できるかを見極めることが重要です。

結局、理系大学院進学はやめたほうがいいのか?

進学すべきかどうか判断するためのチェックリスト

大学院進学を迷っている場合は、自己分析を通じて自分に合った道を選ぶことが大切です。進学の目的やキャリア目標を明確にし、それに基づいて判断しましょう。

大学院進学は、専門的なキャリアを築くための重要なステップですが、必ずしも全ての学生にとって必要な道ではありません。目指すキャリアが学部卒で実現可能であれば、無理に進学する必要はありません。

冒頭にもお話しした、下記チェック項目を順に考えて満足いく進路を選択しましょう。

”進学 or 就職” チェックリスト

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